10数年前の北欧旅行記:可愛らしいホテルのような…
私たちがフィンランドに着いたその次の日だったでしょうか、当時福祉関係の仕事をしていた母は、現地の知的障がいと肉体障がい両方をもつお子さんのいらっしゃる、日本人の女性に現地の福祉施設の案内をお願いしていました。
北欧での福祉は充実しており、障がいをもつ人々がとても暮らしやすいとのことを母が聞きつけてのことだったのでしょう。
その日本人女性も、重い障がいをもって生まれたわが子を育てるには、日本ではとても無理だと思い、思い切ってフィンランドに移住されたとのことでした。母は強し!ですね。
色々な施設をめぐった中でも、私は老人介護施設がとても綺麗で、可愛らしく、まるで小さなホテルのような温かい雰囲気であることにびっくりしました。温かい感じの北欧らしいインテリアで統一され、やわらかな光が差し込んでいました。
趣味と痴呆の進行を妨げるための教室なども充実していました。そんな様子ですから、入居していらっしゃるおじいちゃまおばあちゃまがたも、生き生きした方が多かったです。
ちょうど少し前、中学校でのボランティアで「特別養護老人ホーム」に訪ねたことがあるのですが、そこでの殺伐とした雰囲気とあまりにかけ離れていて、子どもながらになんだか切ない気持になった事を覚えています。
現在では、日本での老人介護施設も少し良いものになってきましたね。これからも、どんどん良くなっていけばいいなぁと思う日々です。
次回は、北欧で出会った忘れられない笑顔について綴っていこうかと思います。